2015年11月


甘利明経済再生担当相は経済財政諮問会議後の記者会見で、最低賃金を2020年代半ばには全国加重平均で1000円に引き上げたいと述べた。


名目GDP600兆円を実現するため、最低賃金のさらに思い切った引き上げが必要で、法人税を2016年度に20%台まで引き下げるようさまざまな方策を検討すべき、と述べたという。


600兆円を言っただけでは成長は起こらないから、具体的な施策が必要だ。


最低賃金の引き上げは方程式通りだろう。


あと5年弱で1000円まで引き上げるのは難しい。


中小・零細企業の収益が、最低賃金の引き上げ曲線に追随できるだろうか。


景気浮揚が実質で零細企業まで行き届くだろうか。









厚生労働省が2014年度の輸入食品の監視統計を発表した。


そこで明らかになったことは、輸入した食品の検査率が、なんと8.8%しか行われていない実態が明らかになった。


輸入食品の輸入件数が急増しているのに対して、検査件数を減少させているのであるから、検査率が急減するのも当然である。


輸入食品の水際の検査体制が破綻寸前のなかで、残留農薬や残留抗生物質、残留合成ホルモン剤が混入した輸入食品が大手を振って無検査で輸入され、国民の食卓に上がって行く危険性が高まっている。


先日、中国で古タイヤや靴底ゴムで作ったタピオカが売られている店や、鮭鍋と称して深海毒魚バラムツを使った店のニュースを見た。


店の人は「健康に問題が出なければいいだろう」と語っていた。


海外から輸入される食材の受入検査は、消費者被害を水際で止める役割がある。


怖くて輸入食材は軽率に手を伸ばせない。






白い御飯は大好きなのだが、酢っぱい飯は苦手なので、寿司屋に行くことは滅多にない。


家族に誘われて回転寿司に行けば、カッパ巻、干瓢巻、生姜ガリを食べて間を繋ぐ。


刺身は好きなのだが、回転寿司のネタは代用魚が多いので敬遠気味になる。


スーパーでも切り身になっている魚は何を使っているか分からない。


一匹を丸ごと並べてあれば魚の見分けはつくが、切り身は判別が難しい。


自分で釣ったボラを刺身に下ろしたら、その身が鯛と似ていて驚いた。


昔は鮭を生食しなかったが、最近では普通にサーモンの名で刺身が売られている。


トラウトサーモンはニジマスだから、淡水魚なので生食は危険だ。


冷凍技術が進んで寄生虫は居ないのだろうが、淡水魚を生食するのは抵抗がある。


美味しいモノを安く提供するという感覚は分かるが、不正表示は如何なものか。








部下に仕事を振り分ければいいのに、何でも自分で抱え込む管理者がいる。


「そんな仕事は部下にやらせればいいだろう」と叱ると、

その仕事は部下に振り分けるが、

彼の仕事の7割は部下に振り分ければ済む仕事だということが分かっていない。


面倒な仕事や重要な仕事は任せると仕上がりの品質が心配なのだろう。


分かる話だが、それでは部下は育たない。


難しい仕事、業績を左右するような仕事、力量を越えている仕事をやらせないと部下は育たない。


失敗の経験を積むことでしか得られない経験もある。


仕事の切り分けや与えた仕事の管理が面倒になっていたのでは部下は育てられない。


仕事をたくさん抱え込んでいる管理者は誉められたものではない。







勤続が長くなって、仕事も熟知してきたので、若手の範になってもらいたいと期待して肩書きを与える。


当人にも更に上を目指して意識を高め、仕事意欲の向上を期待するが、肩書きを与えた後の仕事振りが全然変らない。


肩書きを与え、手当も付与し、管理者会議に参画させ、管理者セミナーにも参加させて意識改革を促すが変化はない。


すぐに結果は見られないことは百も承知だから、半年、9カ月と時間を猶予しながら教育指導を行うが、改善の兆しは見えない。


1年を間近に控えて次年度の組織を検討すると、管理者の肩書きを与えたままではいられない。


人の見立ては難しい。






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