2015年07月



岩手県の中学生が自殺した件で、学校側の調査や報告がズサンだという批判が出て、学校側には隠ぺい体質が見え隠れします。


東芝の粉飾の件でも、社長が「数字の強制をした事実はありません」と答えている。


東芝は三代のトップが粉飾をして来たわけで、不正や隠ぺいの体質が常態化していたのでしょう。


そもそも組織の隠ぺい体質は、組織のトップの生き方を如実に反映している証左です。


トップが心清く道徳心を正しく備えていれば、組織全体が正しい摂理で機能しますが、トップが歪んでいれば組織全体が歪んだ機能をします。


岩手県の校長も、東芝トップも、オリンパスも、東洋ゴムも、トップの人間性が歪んでいるから、組織が歪んでしまうのです。


そういう自社も少し歪んでいるところがあるのかもしれないので、自身の人間性を見直さないといけないと思います。








東芝の粉飾を先導した3人の経営者が辞任したが、恐らく法の裁きを受けることになるのだろう。


サラリーマン上がりの苦労知らず経営者は、身の丈を大きく見せようと虚勢を張るから墓穴を掘るのだ。


先代よりも高い評価を受けることに執着して、商売の道を見失うからいけない。


創業者は幾度となく会社の危機を経験して、その度に私財を会社に投じて危機を乗り越えて来たから、会社の存続が第一だ。


出世競争に残ることに必死だった苦労知らずのサラリーマン経営者は弱い。


商売の道、人の道に疎い。


苦労は人に正しい道を教えてくれる。


苦労は人の情けを教えてくれる。


苦労知らずが経営のトップに就けば組織の仲間が迷惑する。









世界遺産に登録された各地の名所は、週末は人出で賑わったようだ。


韮崎反射炉では遺産登録前の約5倍の観光客が訪れて、地元は大賑わいだったようで、その様子がテレビニュースで流されていた。


「待ちに待った文化遺産への登録が実現できてうれしい」と地元人は語っていたが、遺産登録が嬉しいのではなく、遺産登録で観光客が押し寄せ“銭が落ちる”から嬉しいのだろう。


本音の部分で“銭”があっても、あからさまに“銭”というと軽蔑されるから、“文化遺産の保護”なんて言い方で紛らわせているのだろう。


分かっていても指摘しない、語らないことが大人の世界ということか。








創業したころは、ドラフタ―に向かって装置の図面を引き、機械加工も組み立ても納品も自分でやった。


一年中寝不足で、いつも手は傷が絶えなかった。


今、自分の手を見ると傷はひとつも無くなってしまった。


日頃の仕事は、市場変化に対応した事業の遂行示唆や日常で起こる問題処理や判断である。


些細な問題でも判断を誤れば、大きな問題に拡大することがあるから、判断や決済は慎重になる。


判断の適格性を左右するのは情報量だ。


注意すべきは、仕入れた情報の真偽だ。


間違った情報や私情が介在して歪んだ情報を鵜呑みにすると、判断を間違うことがある。


報告によって集積する情報は、真偽や歪みを濾過するフィルターに掛けてからストックしないと危ない。







また中国で“食の安全”が無視された出来事が発覚した。


鶏や豚や牛の1970年から1980年に生産された食肉が流通し、冷凍と解凍を繰り返して腐敗した肉だそうだ。


腐敗を隠匿するために、ホルマリンやオキシドールに漬け込み、鮮度を偽装して加工肉として流通させたようだ。


このゾンビ肉がすでに日本国内にも流通していると見られ、挽肉を使った餃子や焼売などの加工冷凍食品になっている。


加工食品には品質検査が行き届かないので、これは輸入業者の検査に委ねるしかない。


昨今では日本国内の製造元も輸入元も信じられない。


パック詰め野菜や冷凍食品は敬遠しないと、子供達が“食の被害者”になってしまう。







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