若くして所帯を持ったので、当時は食べて行くことが精一杯で、食うこと以外に気が回りませんでした。
長女が生まれたときに勤め先の社長からお祝いを頂いたのですが、御礼の電話を入れるにも自宅には電話自体が無かったので、
「会ったとき直接お礼を・・・」
と思っていましたが、その機会が無くて御礼を失念してしまいました。
ある日、上司から
「社長が君にお祝いを送ったらしいが届いたのか?」
と問われて赤面しました。
このときの恥ずかしさを深く心に刻んで、以来は礼や義理を欠かないように心掛けるようになりました。
最近の人達は、どうもやってもらったことの礼を欠くことが多いようです。
余りの多さに辟易して
「やり過ぎて、やってもらうのが当たり前になってしまったかもしれない」
と思うようになりました。
別に返礼やお世辞を期待している訳じゃありませんが、分け与えても、気遣いしても、まったく反応が無いからツマラナイのです。
自分が撒いた種だから、その反応が無いことに肩を落とすなら、初めから気遣いなど止めれば済むことです。
まあ性分ですることだから仕方ありませんが、これから先は自分の首を絞めるような気遣いは止めようと思います。