
「一体、今時の若者はどういう育ち方をしているのか」とグチを溢したくなることがある。
もっとも、今時の若者を育てたのは私達50代の親だから、自身が反省する側に他ならない。
我慢することとか、辛抱することとか、耐えることの習慣が備わっていない。
ちょっと面倒なことでも文句を言い出し、大した苦労でもないのに、すぐに挫けてしまう。
応募に来た若者で、前職の転職理由が「残業が多いので辞めた」と言ったので、当社も残業が多いから採用しても耐えられないだろうと判断して不採用にした。
しかし、その若者は1ヶ月後に再び応募して来たので、前回の応募で不採用にした理由を詳しく説明し、「当社も残業が多いから入社しても耐えられない」と伝えたところ、「考えを改めて、残業も厭わず頑張る」と言うので、2回目の応募で施工員として採用した。
若者が希望した施工の現場で3日が過ぎた頃、「労働時間が長くて辛い」と泣き言が出た。
現場の長は「耐えられないなら仕事を教えるだけ無駄だから、続けるのか辞めるのかハッキリしなさい」と切り出した。
当然である。
辛抱とか我慢とか、耐える習慣が躾けられていないのだ。
辛いことがあるとすぐに不満を語り、我慢できずに逃げてしまう。
企業はこれから、こんなにひ弱な若者達を使いながら、熾烈な企業戦争を勝ち抜いて行かなくてはならないと考えると、ため息が出てしまう。