
創業して間もない頃、思うように事業が進まず、請けた仕事も採算が割れることが頻繁にあって、忙しいのに儲からないで資金繰りには常に窮していました。
当時は「儲かる仕事はないかな~」
と割りの良い仕事にばかり気が回っていました。
経営者仲間や独立開業誌から見・聞きする、儲かり話やサクセスストーリーに関心が向いて、自分がやっている商売を真剣に磨く真面目さを失っていた時代で、今振り返ってみれば、
「経営者として精神構造が幼かった」
と分ります。
儲け話や成功秘話、メディアからの取材、講演依頼、表彰などの話に熱心になり、気持ちがそういう方向にブレて来ると、自分の商売に危機の魔の手が忍び寄って来ます。
浮かれた自分には、危機の足音を聞き分ける感性が萎えているので、落とし穴に落ちるのは必至です。
浮かれ話に舞い上がったころの自分は、経営者として幼かったのです。