
昭和43年から52年までの間、中学2年から大学を卒業するまで、毎年12月は米屋で正月用の餅つきのアルバイトをやらせてもらった経験があります。
毎朝5時から夕方7時まで、実質12時間労働で朝飯と昼飯の2食を出して下さって、日給が4000円(時給330円相当)だったと記憶しています。
仕事は重労働でしたが、こんな自分を使って給料を下さるから、賃金に不満など全く無くて、心底有難いと思ったので、誰よりも精一杯働きました。
当時、母親から良く聞かされました。
母親が若い頃、機織女工として奉公に出された昭和初期、1日2食で16時間働かされ、賃金はわずかだった苦労の話です。
そうした母親の若い頃の苦労とか仕事環境を聞かされていましたから、自分が米屋で働いていたときは、「自分は随分恵まれている」と信じて疑ってもいませんでした。
母親の時代に比べて私の時代は仕事が随分楽になり、待遇も恵まれた社会になりました。
私の世代より20年若い人たちの仕事環境や賃金を見ると、更に恵まれています。
さらに20年若い、今20歳代の若者達の仕事環境や賃金を見ると、もっと恵まれ楽になっています。
しかし、母親の時代も私の時代も、仕事や賃金に不満を言わなかったのに、今の若者は仕事環境も賃金も恵まれているのに、ちょっと辛い仕事に就かせると不満を言い、少しばかり仕事を覚えると給料の不満を語ります。
「甘ったれている」と思います。