「スミマセン」とすぐに謝る人が素直だとは言えない。


失態を追及されると、いち早く「スミマセン」を発する。


これは「あまり厳しく私を追及しないで欲しい」という予防線を張る自己防衛だ。


気が小さい人、叱られ慣れていない人が、自分の精神を健全に維持するための自己防衛術だ。


意見が対立した場合、相手の反論に自分のセリフを大声で乗せるのも、自己防衛の表れだ。


こうした自己防衛はクセだから、本人は気付いていないことが多い。


自己防衛という壁を叩き割って、予防線が無意味であること体感させないと、このクセはなかなか治らない。







家庭菜園を始めて4年になりますが、分からないことばかりで、思ったような作物が作れません。


農薬を使わないで虫食いの無い白菜を作ることは出来ず仕舞いです。


去年、調達した3株の苺から、子苗・孫苗の120苗を取苗しましたが、時期が到来しても実りが少なくて失敗しました。


きっと移植の時期が外れ、肥料が苺に適合していなかったのではないかと思います。


そうした失敗の原因を探求して、次年度は改善策を講じて作付けしますが、それでも巧く行かないと、更に翌年に工夫改善を尽くさなくてはいけません。


農業は、1年に1度だけしか結果を見ることが出来ないので、1年に1つの経験しか積めないことになります。


40年の農業経験者は、40回の試行錯誤の経験から、成功理論を身に付けたので、老齢の農業者は貴重な生き字引と言えます。


1年で1つしか学べない分野に従事している人は、きっと辛抱強い人です。









会社を計る物差しは、売上高や従業員数で事業規模を計ることが一般的です。


そうした大きさとは違って、会社の力量や器量を計ることがあります。


客観性に欠けますが、

「部長があのレベルじゃタカが知れた会社だ」

なんて戯言を言う場合があります。


経営者同士が集まる場では、意識や器量のレベルが同じような経営者が揃います。


零細企業の集いに高名な経営者が参加することはありません。


そういう高名な経営者が零細企業の集いに顔を出すのは、講演をする檀上に登場するだけです。


人を見て、その会社の力量や器量は計られることは自然です。


当社は私を見て、会社の様子や文化や体制を推し量られるでしょう。


当社の幹部社員も、同じように推し量られます。


「彼が部長じゃ」

「彼が役員じゃ」

「奴が社長じゃタカが知れてる」

と言われないように、襟を正して生きなくてはいけないと思います。








臆病風に吹かれて、尻ごみして動かないのでは仕事になりません。


どうも結果ばかりが気になって動き出さない人が増えたように思います。


「巧く行きそうにない」

とか

「緊張して出来そうにない」

などと聞くと、尻を蹴飛ばしてやりたくなります。



やってみなければ結果は分かりませんし、巧く行かなくても、失敗という貴重な経験が備わるのだから、大いに取り組めばいいのです。


「死にゃしない」

「失敗しても命を取られる話じゃない」

とタカを括って動き出すのが自分の思考回路の起点です。


結果ばかりを気にする人。


周りの眼ばかりを気にする人。


「誰も俺を気に留めないし、誰ひとり俺に期待や関心を寄せていない」

と思えば、緊張も委縮もしないで済みます。








ラジオ番組で「仕事は結果がすべて。この考え方は有りか無しか?」というテーマで、MCや視聴者が声を寄せる放送に聞き入った。


6割近くの人が「仕事は結果ありき」と答えていた。


MCの方は「それは分かるけど、でも過程だよなぁ・・・」と面白可笑しく進行していた。


寄せられた意見も、番組進行も、決め手の答えが見えないまま本日放送が終わった。




さて、「ビジネスは、結果なのか?過程なのか?」


この辺の答えを持たないまま仕事をしてはならないと思う。


アマチュアビジネスマン(新人や未熟社員)は“仕事の過程”が大事なのだ。


プロビジネスマンは“結果がすべて”なのだ。


アマチュアはまだ指導を受ける立場で独り立ちできないビジネスマンだから、仕事のプロセスを評価してもらう立場だ。


結果を十分に発揮できないから、報酬もわずかだ。


一方プロは、十分な結果を出すために必要なプロセスが踏めるから、過程を評価するのではなく、結果に見合った高い報酬を得るのだ。


プロ野球で10億円稼ぐ選手と400万円の選手では、同じ仕事でも大差がある。


経営はプロの仕事だから、「頑張ったけど赤字だから、今月は社員の給料も仕入れ代金も税金も払えない」という話しは通らない。


頑張った過程など何ら価値を持たない。


「頑張らなくてもいいから金を払え」と詰められるから、経営は「結果ありき」なのだ。


ビジネスは、アマの過程、プロの結果だ。








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